高校生の部
| 天位 |
|---|
| 道端に見向きもされぬ一円玉陽の光受け微笑んでいる |
| 延岡高等学校一年 金崎寿敏 |
| 地位 |
| 先生の熱意のこもった黒板の文字はとっても消えにくいです |
| 妻高等学校一年 長友優 |
| 「久しぶり」声が聞こえてふり返るそら耳でした秋の夕暮れ |
| 宮崎北高等学校二年 川崎佑華 |
| 人位 |
| 死ぬまでに人生って何かわかるのか空欄だらけの答案見ている |
| 日南工業高等学校二年 小野友也 |
| たくさんの恋の向こうに本物の愛があるんだホントなのかな |
| 高千穂高等学校二年 工藤ちひろ |
| いつからかこんな私になったのは前は上手に笑えてたのに |
| 富島高等学校三年 麻田知夏 |
一般の部
| 天位 |
|---|
| 笑の字の竹かんむりの意味おもふ風に撓える竹仰ぎつつ |
| 馬場つる枝 |
| 地位 |
| 星砂のやうなる銀のマニキュアを塗りて一人の海が広がる |
| 上原妙子 |
| 嫋やかな足技使い蹴り上げしボールのような夏の満月 |
| 柊俊一郎 |
| 人位 |
| クリムトの絵を切り分けて組み直す自在な愛のジグソーパズルに |
| 田尾英一 |
| 妻といふ第一選者のわれに居てほやほやの歌評してくるる |
| 永嶺元久 |
| お互いの聞える耳に顔よせて友との会話はいつも定位置 |
| 菊池敏子 |


