高校生の部
天位 |
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シャーペンに芯を一本足すたびに自分の夢に近づく気がする |
妻高等学校 三年 松尾彩 |
地位 |
言ったこと全部まともにできません「有限実行」わたしの敵です |
日向高等学校 一年 小橋侑加 |
帰り道大きな悩みを告げた君そしてだまった小さな自分 |
延岡高等学校 二年 片佐部理奈 |
人位 |
飲みながら思い出話する父は子どものように声たてて笑う |
日章学園高等学校 三年 塩屋浩之 |
歳の差は変わらないけどこの距離はいつか必ず縮めてみせる |
日南学園高等学校宮崎穎学館 一年 新原織江 |
青春の意味をさがしていたけれど今この時が青春なんだ |
富島高等学校 一年 石井絵美 |
一般の部
天位 |
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四肢軽く歩きしころの懐かしく片足跳びをとんとしてみる |
米田芳子 |
地位 |
みづうみに優雅に浮かぶ白鳥の足のあがきを愛しみており |
長友聖次 |
夕暮るる刈田に憩ふ鴉にも派閥のあるらし一羽を入れず |
田村ツマ子 |
人位 |
われ病めば庭の仕事が堪えるや妻が通ればシップの匂いす |
恩田文雄 |
喜怒哀楽素直に出せぬ我が居て温和しという語に括らるる |
寺原洋子 |
ふた開けねば飲まれないよねお父さんそっと供えるワンカップ酒 |
大重哲子 |